『スティーブとロブのグルメトリップ』と言う映画

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2010年イギリス映画日本未公開、監督;マイケル・ウィンターボトム、出演;スティーブ・
クーガン、ロブ・ブライドン、マルゴ・スティリー、クレア・キーラン、ベン・スティラー

イギリスでは、有名な俳優スティーブ・クーガン、「ナイト・ミュージアム」シリーズや
「ホット・ファズ」、「トロピック・サンダー」とか、顔を観たら、観た事がある。って
感じかもしれませんけどね。そしてイギリスではモノマネでとっても有名なロブ・ブライドン。
僕は彼は全く知らなかったのですが、その二人が、出版社のグルメ取材でイギリスの地方の
レストランを巡るという企画のお話し。

ドキュメンタリー風なんですが、スティーブとロブの妙な掛け合いがおかしかったです。
特に二人が色々な俳優のモノマネをしていくのですが、それが、妙におかしくて。
美味しいグルメも出て来るのですが、どちらかと言うと二人のおっさんの会話の方が主体です。
イギリスの美しい田舎風景も堪能出来るので、ちょっとした旅行気分は味わえる映画です。

アメリカ、ハリウッドでも人気があり、地位も名誉も、おそらくお金も持っているスティーブ
でも、実は離婚して中学生の子供がいるのにも関わらず、行先の女の子に手を出すという、
プレイボーイ。方や、イギリスでは有名なロブは、とても家族想い。
最後に、二人が分かれてから、ロブは奥さんに「やっぱりおまえと1週間も離れるのは辛い」
と言って抱きしめ合うのに比べ、スティーブは高級なマンションに一人で帰り、電灯をつける。
アメリカにいる彼女に電話しても、なにかむなしい。。。
そんな対照的な二人が、なんだか、ちょっぴり余韻を残してくれる映画でした。

ベン・スティラーがスティーブの夢の中にカメオ的に出演してました。

『最後の晩餐』と言う映画

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本日の映画は、「最後の晩餐」です。

ストーリーは、陶芸家を目指すチャオチャオ(バイ・バイホー)と、料理人を目指すリー・シン(エディ・ポン)は、お金はなかったが、共に一流にな るという大きな夢があった。そして、高校で出会い、大学を卒業しても、その想いは変わらず、共に夢を語りながら、楽しい日々を過ごしていた。
そんなある日、リーはチゃオチャオに、いつもの喫茶店でプロポーズをするが、チャオチャオは突然別れを告げた。しかし、納得がいかないリーに対し、チャオチャオは5年後にお互いに付き合っている人がいなければ、結婚しようと話し、それぞれに進むべき道を歩み始めた。
それから、5年が経とうとした時、チャオチャオは上海で陶芸家として成功し、北京で個展を開くことになった。そして、リーは北京の高級レストランのシェフにまで上り詰め、料理コンテストで優勝すれば、三ツ星レストランのシェフの座を射止めるまでになっていた。
そこで、チャオチャオはリーと5年前の約束を果たす日がやってくると思っていたところ、リーから電話が掛かってきた。そのため、浮かれるチャオチャオであったが、リーの言葉は、別の人と結婚するから結婚式に出て欲しいというものであった。
そこで、チャオチャオは親友のマオマオ(ジアン・ジンフー)に個展の準備を任せ、北京に飛んだ。そして、チャオチャオがリーのレストランに行くと、リーから婚約者のチョウ・ルイ(ペース・ウー)を紹介される。
チョウは、レストランのオーナーの娘で、パリで育ち、誰もが振り返るほどの美人であった。その上、心優しく、非の打ち所のない女性で、チャオチャオは気後れしていた。
その時、リーはチョウのウエディングドレスのドレス合せに付き合って欲しいと頼み、チャオチャオは無理矢理、ブティックに連れて行かれる。そして、そのドレスは5年前にチャオチャオが夢見ていた憧れのドレスで、そのことが余計にチャオチャオを落ち込ませた。
しかも、リーはチャオチャオの気持ちを知ってか知らずか、ホテル代わりに二人の新居になる予定のマンションを提供してきた。そのため、チャオチャオはリーを奪い返そうと、マオマオと作戦を練るが、ことごとく失敗に終ってしまう。
そこで、マオマオは助っ人として、北京にやってくるが、なぜかリーはマオマオを疎ましく感じていた。そうして、短くも長い5年の歳月によってでき たリーとチャオチャオの隔たりは、厚い壁となり、さらには、5年前にチャオチャオが選んだ別れの理由が二人の行く末を左右していくが・・・。

オ・ギファン監督の代表作である「ラスト・プレゼント」のような物語だなぁと思っていたら、実は「ラスト・プレゼント」をベースにしたリビルドした映画だそうです。
それは、韓国から中国に舞台を移し、中国の文化に合わせた結果だそうですが、それでも、オ・ギファン監督らしさは出ていました。
だけど、個人的には、「ラスト・プレゼント」は名作ですので、その出涸らしのような物語に感じました。
多分、夢見る初恋の物語なら、このラブコメチックな物語は、若者に受けると思います。
ただ、酸いも甘いも掻き分けてきた年代に突入した身には、この物語は眩し過ぎますね。(笑)
まあ、基本的には、「ラスト・プレゼント」と同じような構造ですので、「ラスト・プレゼント」で泣いた方は、むしろ敬遠した方が良いかもしれません。

『トロン』 と言う映画

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『トロン』
『トロン・レガシー』

面白かった。
と言うかビジュアルが楽しい。話はルールが少し分かり難いけど、味付け程度だと思えば無視出来ます。それよりあっちの世界を楽しめと。

「レガシー」の方から観たので、一作目はよりゲームっぽいなぁと感じました。この頃はまだゲーセンが主軸だったし、何よりコンピューターゲームそのものが描く世界が新鮮だったであろうと想像出来る。
映像はあのジャケットほど古臭くなかったし、むしろ今観ても楽しめる。いやむしろ今観たらレトロな感じが新鮮かも?表現が多彩で次々と面白い映像が出てくる。映像が古くてもカメラワークが良いから今でも通用するのだと思う。
タッチパネルの机とか、今では現実にあるのがまた変に楽しい。

「レガシー」の方は現代的にブラッシュアップされていてクオリティが高い!今はこういう作品が少ないから正解だと思う。
観た後もこの世界にもう少し浸りたい気分にさせられる。

こういう想像世界だと裏を返せば作り物感が出てしまう。そう言って良ければ嘘の世界なんだから当たり前なんだけど。セットだけだとチープになりCGを多用すれば臨場感が無くなる。バランスが難しい。前作はそこらへんがやり過ぎていたような気がする。
例えば俳優が踏みしめる足下のアップを意図的に入れる。地面がCGだと踏みしめた感じを観客が補完し難く臨場感が無くなる。だから本当に地面のセットを組む。
でもその地面が地続きであるかの様にカット割りでCGとバトンタッチして更に質感を調整して違和感を消す。これを繰り返す事で観客は映画の世界に入り込める。
初歩的な事でも意外とやってない映画が多い。
この映画は話や設定では全部CGでやっても間違いでは無いのに、あくまで観客の事を考えてセットも使っている。
それが映画の質だと思う。
もちろん敢えて臨場感を失してしまって存在の曖昧さを活かす手もあるけど。
ちなみに音楽が良いと思ったらダフパンがやってた。ついサントラを買ってしまいました。

プログラムの世界だし、ディズニー製作だから血みどろでもなく殺伐としてない、子供が観ても夢を感じさせてくれるのも良い。

ところであの水とか食い物てどういう事?
凄く意味ありげな気がするのだけど。。。

『ザ・マスター』と言う映画

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結構前ですが同じポール・トーマス・アンダーソン監督作品の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を見たのですが、感想にまとめることが出来なかったのを覚えています。あまりに様々な感想があり、それを文章に出来なかったんです。とても特殊な映画体験だったと思ってます。ダニエル・デイ=ルイスとポール・ダノの役者の演技が素晴らしかったですし、因果応報と言いますか、考えないとワカラナイ、お持ち帰りの思考時間がとても長くなる映画だったんですが、今作「ザ・マスター」も、この系譜です。まさに持って帰るモノが大きすぎる大作でした。

 

今回も結構前に見た映画ですし、感想もまとめられないまま置いてあったんですが、フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなってしまった事でどうしてもまとめてみたくなりました。この映画の主役フィリップ・シーモア・ホフマンとホアキン・フェニックスの演技は本当に素晴らしかったです。

 

第2次世界大戦を兵士として従軍したフレディ・クレル(ホアキン・フェニックス)は非人道的な行為に加担したためか、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)のような症状と、アルコール中毒に悩まされ、定職につけずに心の赴くままに生きていますが、あるきっかけで不思議な船に密航します。その船は新興宗教家ランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)のものだったのですが・・・というのが冒頭です。

 

作品そのものの評価はとても広い解釈が成り立つ構成なので、フレディやドッドという現実にはあまりお目にかけない奇妙な人物に心馳せることも、物語の渦に身を任せる事も、人の心の闇の深さに恐れおののく事も出来ますし、本当に様々な感想や解釈を受け手である観客が持ち帰る作品ですので、それぞれのシーンの意味を反芻しながら見終わった後で何度も繰り返し考えたりしてしまいます。

 

映像も、音楽も素晴らしく、そのうえ役者の演技も素晴らしいのですが、新興宗教を扱っている部分で、興味を削がれる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、あくまで人間的魅力あるキャラクターだと考えていただければ間違いないと思います。ある意味フレディとドッドという2人の男の関係性の物語だと私は思っています。

 

新興宗教という非常に怪しげな世界に生きる男であるドッドを演じるフィリップ・シーモア・ホフマンの怪演が光る作品です。私は神という概念を発明したのが人間だと考える無神論者ではありますが、宗教の持つ偉大さにも大きな価値を感じますし、道徳や規範を促す事や人間の強さを引き出すチカラの大きさも凄いものがあると感じています。
そういった事柄すべてを背負っているドッドという男のキャラクターが確かにあり、胡散臭さを感じさせつつも、信念を押し通す魅力があるのです(ただ、私は『前世』という考え方そのものは否定しますし、あるかないか?ワカラナイモノは分からないままにしておきたいです、あると考えることで楽になったり苦しくなったりという事そのものを受け付けたくありません。もしどうしても、というのであれば、前世を証明してもらいたいです、科学的に、反証できるように)。その魅力が、フレディというまたひとつ別の、大きな心の傷を持ち、何かが壊れてしまった男を惹きつけた事で生まれる関係性が面白いのです。
ドッドが最期に歌う曲(きっと村上春樹さんの短編集のあるタイトルの曲です)のもの悲しさは心の何かを打ちます。
フィリップ・シーモア・ホフマンが好きな方、ホアキン・フェニックスが好きな方、そして監督ポール・トーマス・アンダーソンが好きな方にオススメ致します。

『L・DK ラブ同居!』と言う映画

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学園一のイケメンと同居する初心な少女は、最初は戸惑い、次に反発し、やがて彼を理解するうちにいつもそばにいてほしいと思い始める。妄想に近い設定ながら、剛力彩芽のコミカルなハイテンションが作品世界に引きずり込む。
DATE 14/3/7
THEATER TE
監督 川村泰祐
出演 剛力彩芽/山崎賢人/中尾明慶/岡本玲/高島礼子/福士誠治/桐山漣/石橋杏奈/白石美帆
ナンバー 55
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

学園一のイケメン男子と思わぬ成り行きで同じ部屋で暮らす羽目になった初心な少女は、最初は戸惑い、次に反発し、やがて彼を理解するうちにいつも そばにいてほしいと思い始める。フツーの女子高生にとっては妄想に近い設定ながら、ヒロインを演じる剛力彩芽のコミカルなハイテンションが見る者を作品世 界に引きずり込んでいく。弾けるような瑞々しさに満ちた映像は躍動感にあふれ、障害にもめげずに恋を追う若者たちの姿は清々しい。その過程で、初めて父親 以外の男が家にいる違和感と、学校にばれたら退学になる状況で己の不運を嘆きつつも、彼女は他人を愛するとはどういうことかを学ぶ。

柊聖の部屋を水浸しにしてしまった葵は、仕方なく彼を自分の部屋に住まわせる。柊聖の無遠慮でもどこか寂しげなところにも魅かれる葵の前に、柊聖の元カノ・桜月が現れ、ときめきかけた葵にくぎを刺す。

意地悪で図々しい奴、第一印象最悪の柊聖が意外に優しかったり繊細だったり頑張り屋さんだったと知ると、葵は徐々に警戒を解く。だが、桜月が原因 でできた心の壁を柊聖はなかなか崩さずそれ以上距離は縮まらない。それでも同居が長引くうちに、好きなはずじゃなかったのにいつのまにか彼を好きになって いる。そして理性では抑えきれない気持ちを持て余す葵は、“一緒に笑っていたい”という精一杯の柊聖の告白でさらに心を乱されていく。正直になりたいけれ ど認めたくもない葵の乙女心と、柊聖を追い詰めているのを知っていても彼をほかの女に取られたくない桜月の嫉妬が激突し、ますます柊聖を苦しめていく。そ のあたり、3人の揺れ動く感情が切なさを誘う。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

もはやお互いの間に入った亀裂は修復不可能と、柊聖は葵の部屋を出る。“恋が叶う”といわれている七夕の花火大会に葵は大学生の三条と出かける が、柊聖への思いは消せない。横浜の夜空をバックに繰り広げられるロマンティックな恋の狂騒曲は、ハート形の花火同様、甘い気分にさせてくれた。

オススメ度 ★★*

『それでも夜は明ける』と言う映画

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今年のアカデミー賞で作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』を鑑賞してきました。
あらすじ:
ニューヨークに暮らす音楽家のソロモン・ノーサップ
(キウェテル・イジョフォー)は生まれながらの自由黒人。
妻子とともに、白人を含む多くの友人に囲まれ、幸せな日々を送っていた。
だがある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され
拉致された末、奴隷市場に送られてしまう。
自分は自由黒人だとどれだけ必死に訴えようが、
無駄な抵抗だと悟るのに時間はいらなかった。
そして名前も人間としての尊厳も奪われ、奴隷として
大農園主フォード(ベネディクト・カンバーバッチ)に買われていく。
それでも農場では、その有能さを認められ、温厚なフォードに
気に入られるソロモンだったが…

感想:
オスカー作品賞に輝いた作品で、受賞直後の最高のタイミングでの公開です。
しかしながら、内容は娯楽性皆無のアメリカの歴史の暗部を正面から
描いており、多くの映画会社が製作を断ったのも分かります。
タランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』でも描かれてはいますが
これは、娯楽作品に昇華させておりますが、タブーな題材に真っ向勝負を挑む
あの名優と同名のスティーヴ・マックィーン監督は、これでもかとズシンとくる
描写を観る者に突きつけます。主演のキウェテル・イジョフォーに
人間の暗部の象徴のような役柄を演じたマイケル・ファスベンダーに
ねちっこくて嫌な小物を演じるのが妙にはまるポール・ダノ等の
迫真の演技が見物です。アカデミー助演女優賞を獲得した
ルピタ・ニョンゴについては、身体を張った演技が評価されたのかなと。
そして、制作者として作品賞のオスカー像を受け取ったブラッド・ピットが
物凄くかっこいい奴で終盤に登場します。これぞ役得ですな。
本作の製作にあたって、結果として、自らの製作会社Plan Bが
パラマウントと揉めてしまったけれど、本当良かったねと。

作品としての出来には文句のつけようが無いけれど
2013年を代表する歴史に名を刻む名作なのかという点については
意見が分かれる事でしょう。映画史という意味で考えれば
『ゼロ・グラビティ』の方が革新的で、映画に新しい可能性を示したと
私個人は思っております。それでもなお、この『それでも夜は明ける』が
作品賞を受賞したのは、アカデミーの協会員(白人の老人が大半を占める)が
アメリカの歴史の暗部を正面から描いた作品にたいしての
畏敬の念やら、自らの先祖達の行いに対する懺悔が多分に含まれた結果なのではと。
間違ってもデートムービーとしは選択しないで下さいね。
鑑賞後に重たい空気になりますよ、きっと。
(点数:80点)

原題:12 YEARS A SLAVE
製作年度:2013年
製作国:アメリカ
監督:スティーヴ・マックィーン
出演:キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー
ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノ
ポール・ジアマッティ、ルピタ・ニョンゴ
サラ・ポールソン、ブラッド・ピット
アルフレ・ウッダード、ドワイト・ヘンリー
ブライアン・バット、アシュリー・ダイク
ケルシー・スコット、クヮヴェンジャネ・ウォレス
タラン・キラム、クリストファー・ベリー
クリス・チョーク、アデペロ・オデュイエ
マーク・マコーレイ、マイケル・ケネス・ウィリアムズ
マーカス・ライル・ブラウン、アンワン・グローヴァー
ジェームズ・C・ヴィクター、ライザ・J・ベネット
ギャレット・ディラハント、ジェイ・ヒューグリー