目の前のことに集中しろ!

「辛くなったら目の前のことに集中しろ!」

人間という生き物は、
そうとうに修練を積まないと、
相対でしか、幸せも不幸も、何もかもを感じることができない。

他人の不幸を見ることで、けっこう幸せになった気になれる。
逆に不幸だと思うのは、自分より幸せそうな奴が目に入ったときだ。

深夜まで事務所でひとりきりで仕事、
帰宅して就寝する頃は、とっくに0時を廻っている。
そんな生活が続くと、
「何で、俺ばっかり」といった気持ちが、頭をもたげる。
ここでビールを飲みながら家族との団欒をしている奴が、
俺より高いポジションにいて、高給取りで・・・・。

そんなことを考えだしたとき、
僕はいつも自問する。
この仕事を放ぽりだして帰宅できるか?
そんな自分を許せるか?
それで自分は幸せか?
何よりも幸せなことは、
何かをやり抜き、
そんな自分を誇りに思えるときじゃないか。

僕が競歩選手だったころ、
レースで辛くなったときに考えることは、ただひとつ。
前を歩く選手との差を10センチでも、1秒でも縮めること。
それ以外のことは考えない。
ゴールまで、あと何キロだとか、今の順位だとか、
そんなことは考えない。
前の選手との差を縮めること、
それだけに集中した。